【明清】中央官制概要 ~専制君主制の完成~
宋に始まった専制君主制は①文官による武官統制、②各官員の権限の分散、③各官員の権限の重複の組み合わせにより実現したが、この流れは明清にも受け継がれた。

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明は建国後まもなく宰相の衙門である中書省を廃止、六部(日本の省に相当)を皇帝直属としたのに加えて内閣を設置し、ここに大学士を置いて皇帝の相談役とした。
内閣大学士はその後宰相に近い権限を有するようになったが、六部と並立した存在であることに変わりはなかった。
清では政治の中心が内閣から軍機処に移ったものの、権限は内閣とほぼ同じであり、六部も皇帝に直属した。
清において特筆すべきは皇太子制度の廃止で、これも皇帝の競争相手になり得る存在をなくすることが目的であった。
これらの施策の結果、明も清も皇帝の地位を脅かすような勢力の出現を、清末を除いて防止することができた。

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| 中国史 | 21時00分 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑