「名将」李舜臣の戦歴 その5 ~エピローグ~
以上が韓国で「名将」と称されている李舜臣の朝鮮征伐における全戦歴である。
李舜臣は朝鮮征伐のほぼ全期間を通じて、朝鮮水軍の司令官として活動していたが、そのうち活躍したのは日本側に備えのなかった緒戦のうちのみで、朝鮮征伐の殆どの期間即ち文禄の役の半ば以降慶長の役の休戦協定が成立するまで殆ど全くといって良いほどに戦いの主導権は愚か活躍すらできなかったというのが歴史の真実である。
最後の最後、それも休戦協定成立後になって、小西行長の撤退を妨害し、小西行長の救援に駆けつけた島津義弘等の軍を激戦の末退却させることができたことは、ある意味戦闘には勝利したと言えるかもしれない。
しかし、日本側にしてみれば、本来の目的は小西行長の救援であったわけで、救援軍はその目的を達成し、且つ救援軍自身も無事撤退に成功しているから、作戦としては明・朝鮮軍が失敗、日本軍が成功したということになり、更に、この戦いは休戦協定成立後のものであるから、朝鮮征伐全体の戦況には全くと言って良いくらい関係がない。

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| 朝鮮史 | 23時08分 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑